公開 2020.10.08 更新 2020.10.08
犬が散歩を嫌がる原因と対処法|散歩が好きになるコツを教えます!

犬が散歩を嫌がる原因と対処法|散歩が好きになるコツを教えます!

犬は散歩が大好きなイメージがありますが、なかには散歩を嫌がる子もいます。

愛犬の健康のために散歩に連れていきたいけれど、「無理やり連れていくのはかわいそう…」と感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

しかし、犬にとっての散歩は“ 心と体の健康 ”にとっても大切なこと。散歩を嫌がる理由を特定して、散歩好きになってもらうことが、健康でいるためのコツなんです。

愛犬にいつまでも健康で過ごしてもらうために、散歩を嫌がる理由や対処法、散歩の重要性についてご紹介していきます。

犬が散歩を嫌がる6つの理由と対処法

犬が散歩を嫌がる理由は主に以下の6つです。

それぞれの対処法もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

①散歩先で怖い思いをした

犬 散歩 嫌い

散歩中に、『大きな音』『犬にほえられる』『急に触られる』など、怖い思いをしたことで散歩嫌いになった可能性があります。

特に警戒心の強い子は、人間にとって些細なことでも、それがきっかけで散歩が嫌いになってしまうことがあります。

~対処法~

まずは安心した環境で散歩ができるように、車通りや人通りの少ない散歩コースを選んであげてください。

車の音や人に慣れてきたら、他の犬と出会える散歩コースに変更してみましょう。日常に溢れる音・人・犬を認識することで、散歩の克服だけでなく、人や犬に対する吠え癖などにも効果があります。

トラウマがある子は、何かの拍子にパニックになって飛び出してしまうこともあるので、人や犬とすれ違う時・大きな音がする場所は、リードを短く持っておくと安心です。

②新しい環境に警戒している

犬 散歩 嫌い

「気分転換に違う散歩コースに連れて行ってあげよう」と、新しい散歩コースに変更していませんか?

良かれと思って散歩コースを変えてしまうことがあるかと思いますが、犬にとっては“ いつもと同じ ”であることが安心に繋がります。

その他にも、散歩デビューの子犬の時期・引っ越しをした直後など、初めてのことや新しい環境に警戒している可能性もあります。

~対処法~

散歩コースを変えてから散歩を嫌がるようになった場合は、元の散歩コースに戻してあげてください。

初めての散歩や環境の変化によって警戒している場合は、外の雰囲気に慣れるまで、庭や家の近くで日光浴をしてみてください。

地面に足をつけることを嫌がることもあるので、抱っこや車で外に出てみるのもおすすめです。

③首輪が痛い

犬 散歩 嫌い

サイズがあっていない首輪や、飼い主さんがリードを引っ張りすぎている可能性があります。

首輪のサイズは、指が1本入る程度のゆるみがあれば大丈夫です。

~対処法~

散歩中の探索モードの犬は、ニオイをかいで情報を収集しています。早く進みたい気持ちもわかりますが、少しの間リードを引っ張らずに付き合ってあげてください。

また、小型犬や気管支の弱い犬は、首輪よりも胴体につけるハーネスの方が、首や呼吸器への負担が分散するのでおすすめです。

④天気や気温

犬 散歩 嫌い

夏の暑さや冬の寒さ、雨や雪など天候が原因で散歩を嫌がっている可能性があります。

夏は、コンクリートの熱で肉球を火傷する恐れがあるので注意が必要です。

また、犬は寒さに強いイメージがありますが、寒がりな犬種(特にシングルコート)もいるので、犬種に合った対策が必要です。

シングルコート

人間の髪の毛と同じ構造。夏毛や冬毛がなく体温調節が不得意で寒さに弱い。

プードル・フレンチブルドッグ・ピンシャー・シュナウザーなどの犬種

ダブルコート

毛の生え方が2重構造になっている。毛の生え変わりで体温調節ができるため寒さに強い。

ダックスフント・ポメラニアン・チワワ・柴犬などの犬種

気温だけでなく、雨や雪で濡れるのが嫌な子もいるので、無理に悪天候の日に散歩に行く必要はありません。

~対処法~

夏や冬は、過ごしやすい時間帯に散歩に行くようにしてあげてください。冬は防寒着があると快適かもしれませんね。

また、雨や雪でも散歩に連れていく必要がある場合は、レインコートや靴などを利用して、快適に散歩ができるように工夫してみてください。

⑤ケガや病気

犬 散歩 嫌い

以前は散歩が好きだったのに、急に散歩を嫌がるようになったという場合は、ケガや病気が隠れている可能性があります。

体調不良だけでなく、関節炎や椎間板ヘルニアで痛みがある・白内障を発症して見えづらくなってきたなど、様々な原因が考えられます。

~対処法~

健康な子はなかなか動物病院に行く機会がありませんが、定期健診を受けることをおすすめします。

犬は我慢強いので、ある程度の痛みなら我慢してしまう生き物です。 いつもと違う と感じた時はできるだけ早く受診しましょう。

⑥老化による体力低下

犬 散歩 嫌い

個体差はありますが、5~6歳(人間で40歳)になるとシニア期・7~11歳(人間で60歳)になるとハイシニア期に突入します。

体力や筋力が低下する年齢なので、今まで通りの散歩コースや時間に、負担を感じている可能性があります。

~対処法~

歩くペースが遅くなるので、愛犬のペースに合わせた散歩を心がけてください。段差や急な坂道は足腰に負担がかかるので、散歩コースを変える・抱っこするなどして対応しましょう。

獣医師に止められていないのであれば、健康のことを考えて、短時間でも散歩に行くことをおすすめします。

犬がどうしても散歩を嫌がる時はどうしたらいい? 

いろんなことを試してみたけれど、「どれも効果がなかった…」とお手上げの飼い主さんも多いのではないでしょうか。

そんなワンちゃんにおすすめしたいのが【おやつ作戦】です!

おやつ作戦

  1. 「お散歩に行くよ」とリードを見せる
  2. リードをつけてからおやつを与える(※「リード=おやつ=良いこと」と意識づけられるので、リードが苦手な子にもおすすめです。)
  3. 歩かない・止まったらおやつを見せる(※おやつに興味がない子は、音のなるおもちゃなどを利用してください。)
  4. おやつにつられて歩き出したら、おやつを与えて「いい子」と褒める
  5. 苦手を克服できるまで繰り返し行う


先ほどご紹介した原因別の対処法やおやつ作戦など、根気強く対応することが大切です。
1ヵ月以上かかることもあるので、愛犬と一緒に取り組んでみてくださいね!このように「お散歩=おやつ=良いこと」に繋げながら、徐々に散歩に慣れるようにしていきましょう!

犬にとって散歩は心と体の健康そのもの!

犬 散歩

“ 小型犬は散歩はいらない ”という人もいますが、体の大小に関わらず、犬にとって散歩は健康のバロメーターです!

犬を飼う時は 小型犬も散歩が必要 ということを頭に入れて、家族としてお迎えしてくださいね。

犬にとって散歩の効果は主に4つ。

  1. ストレス解消
  2. 社会性の構築
  3. 筋力の向上
  4. 肥満対策

散歩先では、他の犬や飼い主以外の人と触れ合うことで、社会性を身につけていきます。

社会性が身についていない犬は、『物音に臆病』『人や犬に威嚇する』『留守番中に問題行動を起こす』など、犬の性格や行動に問題が生じます。

これらの問題行動は、ワンちゃんの責任ではありません。

散歩は運動という位置づけだけでなく、たくさんの犬や人と出会うことで、犬の社会性を身につける重要な役割を果たしています。

「小型犬だから」「散歩が嫌いだから」「シニア犬になったから」という理由で散歩をあきらめずに、その子に合った散歩の方法を選んであげてくださいね。

まとめ

今回は、犬が散歩を嫌がる理由と対処法・散歩の必要性についてご紹介しました。

散歩を嫌がる原因と対処法

  1. 散歩先で怖い思いをした→車や人通りが少ない散歩コースに変更
  2. 新しい環境に警戒している→慣れるまで庭や家先までの散歩
  3. 首輪が痛い→首輪は指1本が入る程度のサイズ
  4. 天気や気温→散歩の時間を過ごしやすい時間帯に変更
  5. ケガや病気→動物病院での定期的な受診
  6. 老化による体力低下→愛犬のペースに合わせた散歩

いつまでも愛犬が健康で過ごせるように、散歩が好きになる工夫を試してみてくださいね。 

編集部 INUNAVI(いぬなび)

執筆者

編集部
INUNAVI(いぬなび)

「日本をペット先進国に。」INUNAVIは、飼い主とわんちゃんが幸せに過ごせる世界を実現するために誕生。 執筆者はペットフード安全管理者、犬の管理栄養士、動物介護士、ペット看護師などの資格を保有。獣医師・ドッグトレーナーなど専門家監修のもと、犬好きのメンバーが毎日読みたくなるコンテンツを毎日更新中♩おすすめドッグフードランキングは1,000名規模の口コミ評価や成分の安全性を検証し、辛口に採点。リアルな情報にこだわっています。独自アンケート調査はこちら

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